点検・調査及び改築修繕に関する目標(目標A)の設定例
下水道施設のストックマネジメント
1.ストックマネジメントの必要性
1-1.膨大なストック
我が国の下水道施設は、管路約47万km、処理場数約2,200箇所の施設のストックがあります。老朽化を放置すれば、処理機能の停止によるトイレの使用制限、未処理下水の流出、管路破損による道路陥没など日常生活や社会経済活動に大きな影響があります。
国交省HP
管路施設の年度別整備延長
国交省HP
処理場の年度別供用箇所数(全国)
1-2.ストックマネジメント手法
厳しい財政状況下で下水道サービスを安定的に確保していくために、計画的かつ効率的な施設管理を行い、下水道機能を継続的に発揮していく必要があります。そのためには、個別の施設の改築を支援する下水道長寿命化支援制度がありますが、昨今の厳しい財政状況下では予算の制約があり、難しいのが現状です。そこで、一連の下水道システムの全施設を対象に、新規整備、維持管理、改築修繕を一体的に捉えて事業運営するストックマネジメント手法の導入を提案いたします。今後はストックマネジメントからアセットマネジメントへの展開も必要となりますが、まずはストックマネジメントの実践により持続的な下水道事業の実施を確実なものとすることが望まれます。
2.ストックマネジメントの導入手順・目標設定・計画策定
2-1.導入にあたっての検討事項とスケジュールの例
下水道施設のストックマネジメント手法に関する手引き(案)、
平成23年9月 下水道施設のストックマネジメント手法に関する検討委員会
2-2.目標の設定と計画の策定
ストックマネジメントを導入するにあたり、下水道事業の目標(目標A)と、目標Aを達成するために施設種類別に事業量の目標(目標B)を設定します。 また点検・調査及び改築修繕の優先順位の検討にあたっては、リスクの検討・評価を行います。
下水道施設のストックマネジメント手法に関する手引き(案)、
平成23年9月 下水道施設のストックマネジメント手法に関する検討委員会
点検・調査及び改築修繕に関する目標(目標A及びB)の設定例
下水道施設のストックマネジメント手法に関する手引き(案)、
平成23年9月 下水道施設のストックマネジメント手法に関する検討委員会
3.業務実績
近5ヶ年の実績(平成30年10月1日現在)
受注年度 | 発注者 | 業務名称 |
---|---|---|
平成29年(2017年) | 北海道旭川市 | 公共下水道各施設を対象としたストックマネジメント |
平成29年(2017年) | 青森県三八地域県民局 | 馬淵川流域下水道各施設を対象としたストックマネジメント |
平成29年(2017年) | 宮城県 | 北上川下流流域下水道各施設を対象としたストックマネジメント |
平成29年(2017年) | 新潟県糸魚川市 | 公共下水道各施設を対象としたストックマネジメント |
平成29年(2017年) | 神奈川県平塚市 | 公共下水道各施設を対象としたストックマネジメント |
平成29年(2017年) | 日本下水道事業団 | 富山市公共下水道各施設を対象としたストックマネジメント |
平成29年(2017年) | 滋賀県 | 琵琶湖流域下水道湖西処理区各施設を対象としたストックマネジメント |
平成29年(2017年) | 日本下水道事業団 | 姫路市公共下水道各施設を対象としたストックマネジメント |
平成29年(2017年) | 日本下水道事業団 | 東広島市公共下水道各施設を対象としたストックマネジメント |
平成29年(2017年) | 鹿児島県枕崎市 | 公共下水道管路施設を対象としたストックマネジメント |
他多数